本講演会は、開催を延期することになりました。
日程が決まりましたら、改めてご案内します。

令和2年 香川県県民公開講座

坂田一郎 略歴

現職:東京大学工学系研究科教授、総長特任補佐、未来社会協創推進本部(FSI)ビジョン形成分科会長

東京大学経済学部卒。ブランダイス大学より国際経済・金融学修士、東京大学より博士号(工学)取得。経済産業省を経て、2008年より、東京大学教授。学外では、国土審議会特別委員、荒川区教育委員会教育長職務代理等を務める。過去、復興庁参与、厚生労働省政策参与、地域未来牽引企業選考委員長等を歴任。

専門は、AI・データサイエンスの技法を用いたイノベーション活動や社会ネットワークの研究。NHKスペシャル「震災ビックデータⅡ」、「AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポン」等に出演。

講演要旨

現在、AIの革新、電子化された情報の急増、サイバー空間の拡張の3要素が揃ったことにより「デジタル革命」が急速に進展している。この「デジタル革命」は、経済・社会に不連続な変化、すなわち、「知識集約型」への構造変化をもたらしつつある。

今回のAIブームは史上3回目と言われるが、AIの中でも、現段階で特に大きなインパクトを及ぼしているのが深層学習を用いた「画像認識」と「音声認識」である。これら技法と健康、食、金融、交通、エネルギー等のテーマを掛け合わせた事業ドメインを持つスタートアップ企業が次々と生まれて成長をしている。

深層学習は、深い関数を用いた高次元の科学ともいうべきものであり、人間による直観的な理解は難しい一方で、従来の多くの科学領域と異なり、分野を横断する力を持っている。

今後については、機械学習(深層学習)と自然言語処理との組み合わせや、リアルタイムな情報処理と解析を行う取組が本格化することで、更なる革新が予想される。また、複雑な現象の解明に関して、物理学等との融合が進み、説明力を有するAI(エクスプレーナブルAI)の登場も期待されている。

一方、AIによるイノベーションのスピードを大きく左右するのは、政府による情報の所有と利用に関するルールメークである。先般のG20サミット大阪会合において国際社会による議論が開始された「データ・フリーフロー・ウイズ・トラスト(DFFT)」には期待が集まっている。